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「ニートやってる神が異世界転生した結果」閑話②を読んだ感想

おはようございます。僕です。

引き続き、「ニートやってる神が異世界転生した結果」の閑話②を読んでいきます。
昨日三章の感想を投稿したところ、作者さんから「で、次も楽しみにしてますね!」と遠回しに催促を受けたので「ぶっ殺すぞ」と一瞬思ってしまいましたが僕は元気です。僕も遠回しに「死ね」という思いを伝えたので何の遺恨もありません。大丈夫です。
それでは感想いきましょう。

閑話②を読んだ感想

この話は第四宇宙の話をメインにしているらしく、「科学の宇宙」というのが舞台のようですね。今過去の話の後書き浚って確認しました。全然宇宙の設定使われないから「それで今アルベルト達がいる宇宙ってどこでしたっけ」となっている。
普段短編を書いている僕はこういった設定の使いどころに苦労することはないのだが、こうして自分が「物語の設定を思い出せない」という現象に遭遇すると「長編を書いている人は大変な苦労の上で物語を構成しているんだなぁ」と痛感する。なろう小説を読んでいると特に。

で、22話。第四宇宙の某所で、老いた神と少年が会話していた。しかし、どこかその会話には覚えがあった。


「というわけで、お前さんは死んでしまった。本当に申し訳ない」
「はあ」
僕「いや、はあじゃないだろ。自分が死んだことにまず驚けよ……うッ、なんだ……この……既視感は……夢か……?頭が……ウウッ!!!!!!」




なんだ……この映像は……一体何の……

一瞬謎の映像と共に頭痛が訪れたが、何のことだか僕はさっぱりわからなかった。僕はこれをデジャブの一環と捉え、記憶の中の「どうでもいい」というフォルダに区分し、もっと有意義な情報を脳内に留めようと努めた。

するとその神様は通信機で連絡を始めた。どうやら上層部に指示を仰いでいるようだが、指示を仰いだシルカ様とやらはアルベルトと一緒にいるらしく、通信機の向こう側からイチャイチャしている声が聞こえた。めっちゃくちゃ鬱陶しい。文字で書き起こすのもコピペするのも憚れる。
少年は「生き返れるだけありがたいです」と異世界転生に何の抵抗もなく受け入れた。「人格ができとるのぉ」と褒める神だったが、僕は「人格が出来てるってレベルじゃないだろ」と思った。またしても僕はここで強烈なデジャブを感じた。
何か数ヶ月間、同じ感覚を前に体験したことがあるような気がしていたが、今感じた感覚以外に、この謎の既視感に関する記憶は存在しないと自分自身は認知していた。異世界スマホ?なんですかそれ。僕は何も知りません。

ここで神様が指パッチンをすると、少年、「上条冬夜」の体は透けて消えていった。

冬夜が転生した世界は第四宇宙、サレンティラという星だった。ファトマとよく似た星らしく、魔法も使えるらしい。
冬夜くんはとりあえず道なりに進み、街に辿り着いた。街の裏路地から、なにやら喧嘩する声が聞こえた。
「何よ!話が違うじゃない!水晶は金貨一枚で買い取ってくれるんじゃなかったの!?」と、少女が二人と男たちで、どうやら商売でもめているらしい。……ん……?



またしても頭痛が僕を襲った。謎の映像だ。さっき脳裏を過ぎった謎の映像とよく絵柄が似ている。さっきの既視感と何か関係があるのだろうか。なぜか「スマホ太郎」という単語と共にこの映像が流れている。僕はそれを極力無視するよう徹し、改めて閑話に目を通した。

そこにノコノコと歩み寄る冬夜は、少女にそれを金貨三枚で売るよう交渉を始めた。冬夜のどっから金が湧いて出たのか知らないが、交渉は成立したようだ。
しかも買った瞬間に石を投げ、買った水晶をぶっ壊した。「いや、なんでやねん」と思った瞬間、「これはもう僕の物なので、どうしようが僕の勝手です。ちゃんと金は払いますから」と説明。説明が説明になっていない。謎が過ぎる。襲いかかってきた男たちを殴り倒し、神様の与えてくれた力に冬夜は感心していた。
二人の少女がお礼を言った。「ありがとう。私はエンゼ。こっちは妹のリーゼ。」またしても既視感だ。いつになく激しい頭痛が襲いかかってくる。

そのまま少女二人と一緒に冒険者になった冬夜は、寝る前に一言つぶやいた。
「……アスカ」
22話完。


23話、どうやら冬夜くんはアスカの前世からの親友だったらしい。引きこもりだったアスカ、本名新城飛鳥はこの上条冬夜くんと仲良くやっていたらしい。
目が覚めた冬夜はまだアスカのことを心配していた。「どこかの星でうまくやっているのだろうか」という心配は少々的外れな気がする。普通もとの世界で元気にしているかどうかを心配しそうだが、いきなり高額で水晶を買い取り、いきなり破壊するこの男はかなり頭がヤバイので最初にその心配をするのも無理はないだろう。僕は結構これで納得していた。納得するしかない。

二人の少女、エンゼとリーゼはギルドでコーヒーを飲んで冬夜を待っていた。今日は魔法を試してみるらしい。
「ファイア」という超わかりやすい呪文を唱えると、ライターくらいの炎が出た。冬夜くんもそれを試すと、めっちゃでかい炎が出たので、二人は驚いていた。
冬夜くんがすべての属性魔法が使えることを証明した後、三人は談笑しながら歩いていた。

すると突然、銀髪ロングヘアの美少女が声をかけてきた。
「さっき見てたよー。全属性扱えるなんて、“少しは”やるみたいだねー。ねーねー、よければさ、私と戦ってちょ?そこの二人もね。三人まとめてかかって来なよ。膝をつかせたほーの勝ちねー。もし私より強かったら、君たちを神にしてあげるよー。けどぉ、私より弱かったらこの件は無しね。私さー……………“弱い子には興味無いんだよね”ー。」とクッソ強キャラのオーラを出してくる。僕は心が厨二のままで止まっている痛い社会人オタクなので、こういうキャラが大好きだ。サイコ強キャラが大好きなんだ……。ここで僕は謎の既視感から解放された。やはり気のせいだったようだ。

わけがわからないが、エンゼ・リーゼは勝負を挑まれかかっていった。が、それを普通にいなす銀髪美少女。こいつ、強い……!!
冬夜もかかっていったが、銀髪美少女は指二本で受け止めると、期待が外れたようでがっかりしていた。そのまま頬に拳を喰らい、卒倒する冬夜。それから冬夜は、修行の日々を送ることになるのであった。
なんで???23話完。
後書きで「冬夜君、いつか再登場させる予定です。シルカちゃん強いです。めちゃくちゃ強いです。けど性格がアレです。」と書いてあったが、冬夜くんはもう二度と再登場させなくていいし、銀髪ロングヘアの美少女が「シルカ」だったのも後書きで知った。後書きで物語を補完させる作品にろくなものはないが、この作品が最初からそうだったので僕はもう頭を抱えてため息を漏らす以外なかった。そもそも後書きは全てを終わらせた後に制作秘話を語る場所だ。なろうに後書きがある理由がわからないが、考えられるとしたら「これから更新が遅れるかもしれない」とかそういう報告のためなんじゃないだろうか。知らんけど。


24話。開幕から酔っ払ってる白楼様とエスカロッテさん。白楼様はアルベルトに絡み、かなり鬱陶しい。普通の飲み会だったらこの状態になったらあと一時間くらい後にはトイレでぶっ潰れてる人が出てくる。絡み酒の人は基本ずーっとトイレいかないのでかなり厄介だ。絡み始めた時点で距離を空けておくことを推奨する。

早朝、白楼様の星には第四宇宙の破壊神、「黒虎」様がきていた。付き人のウリムさんとやらも来ていた。なんとなく、ふわっとあるポケモンが脳裏に過ぎった。久しぶりにポケモンの金バージョンを起動させよう。
黒虎様は「白楼に絶望を味わわせてやる!」と宣言した。と、ここで急に説明が入った。
「説明しよう!

黒虎。第四宇宙の破壊神にして、白楼の双子の姉。黒いケモミミ、黒い着物に黒い尻尾を携えている。白楼もそうなのだが、外見は12歳。(ロリバb………ゲフンゲフン)実年齢は約1億歳。身長は130cm。白楼と同じく泣き虫。」
ここまで説明口調なので許されるのは一昔前のギャグ漫画か、この小説くらいしかない。なんだ?ニチアサのヒーロータイムのオープニングか?

黒虎様が「たのもー!」と白楼様の家の扉を開けると、いきなり最強魔法の「エクストリーム・サンバースト」が飛び出した。サルミラさんが食らってたやつだ。いきなりいがみあいを始める破壊神二人を制止する付き人二人。神王様という名前を出された二人は震え上がった。この「神王様」という神様が出てくるのもあと何話先かわからない。「今後このキャラ出番あるのかなぁ」と考える度に悲しくなってくる。なにしろ「羽休め」で出番が終了してしまった神様がいるのだ。

黒虎様は「第四宇宙の食べ物こそ至高!」と意外と平和的な勝負を持ちかけた。まあ諌められた後だったし。黒虎様が自信満々で出してきたのはゆで卵だった。白楼様はそれを見て大笑い。板東英二だったら「わかっとるやないか〜」って言いながら塩を振り出しそうだ。
それに対して白楼様が出したのはたこ焼き。なかなかタメ張ってるいい勝負だと思う。限りなく底辺の戦いになるだろうが。

時は戻り、白楼様が呑んだくれているのはその後散々煽られて結局また喧嘩になったから、らしい。
横にはアスカと取り巻き三人、ミリアリアちゃんもいた。エスカロッテさんは五人に酒を勧め、五人はありがたく拝領していた。
するとアスカはやけに神妙な面持ちで「王都武闘大会に出たい」と言いだした。出場人数は五人らしいが、マーチちゃんは今回出場を辞退するらしい。結構な事態だと思うが、アルベルトは「そうか。なら安心だ」と全く気にも留めない様子。何が「なら安心だ」なんだよ。お前一体何に安心して何に危機感を抱くんだ。人間の「未知に対する恐怖」という本能的畏怖がベールとなって僕を包み込み、僕の肩を握りつぶさんと締め付けている錯覚に陥る。

で、アスカくんがこの武闘大会に出場したい訳は「魔王軍の刺客が送り込まれたらしい」からだ。なぜそんなことを知ってるんだ……と思っていたら取り巻きのうちの一人であるネロちゃんは実は「元・魔王軍諜報部所属」らしい。マジに衝撃の事実だが、アルベルトは「今は俺たち人類の味方だ。問題はないだろう」と超楽観的。僕だったら「元諜報部員……?怪しいですねぇ……」と怪しんでネロちゃんがマジで改心したと分かった後で意外な人物が現魔王軍諜報部員だったというオチにしたくなる。でもこの物語は主人公の見立てに一切の間違いがないので、多分本当に問題はないんだろう。ここまで清々しいと逆にストレスを感じる。少しは読者を裏切れ。良い意味で。
二週間の猶予があるため、それまで特訓するらしい。そして、次回から第四章、「王都武闘大会編」が始まるらしい。この第四章が長い長い。めっちゃくちゃに長い。でも戦闘描写がメインになるので、一話分書く量は減りそうだ。ていうか減らさせてくれ。少しだけ僕に「妥協」をさせてください。お願いします。
では、まとめの感想いっときましょう。

まとめの感想

この閑話の感想を書いていて、僕はある一つの懸念を抱いていた。「これもしかしてそのまま感想書いていたら、僕の精神は崩壊してしまうのではないか?」と。
僕がこのまま文章力の欠片もない説明100%の文を読んだ上でフラッシュバックを併発したら多分、いや確実に頭がおかしくなる。ゴールデンウィークの中日にとった有給をこの感想記事にかけていることが既に「頭がおかしい」と言える案件だが、僕はそれを必死に誤魔化すように自分の心情を文に綴った。この記事を書いている時、酸素が足りなくなったのか本当に頭痛が襲ってきた。頭痛の中既視感のあるストーリーを解説しつつ突っ込みを入れ、その様子を文にする。僕にはこれ以上ないフラストレーションがたまっていった。

僕は初めてこの感想記事を書いていてSOSをTwitterに書きそうになった。少なくとも、今まで感想記事を書いてきてここまでの苦痛を感じたことはなかった。こんなに苦痛が重なった地獄の拷問ミルフィーユ状態の中SOSを出さない人間がいるとすれば、極度のドMか自殺志願者のどちらかだろう。僕は後者だ。
瀕死になった末、僕は脳をフルに使い、文章力を絞り出してなんとか僕の綴った文字でこの物語の苦痛を希釈した。だから僕はこのまとめの感想まで書くことを成し得ることが出来たのだ。普段は評価が欲しいとあまりおおっぴらに言わないタイプの人間だが、ここまで書くことが出来た僕をどうか褒めて欲しい。誰か……僕を……褒めて……く……れ……。


で、なぜこんな既視感が出来たんだ?と、この小説のコンテンツを隅々まで見ていたが、感想欄のアンサーに「パロディのつもりで書いた」と明記していた。
これは僕の持論なんだが、「パロディとは『小ネタ』程度で済ませるべきであり、パロディをストーリーの中に組み込み、独自の意味をもたせてしまっては最早パロディとは呼べない代物になる」と思うのだ。
皆さんの中の「パロディの定義」がどうなっているかはわからないが、僕にとってこの閑話は「パロディでもパクリでもない、異質な何か」という化け物だ。僕の中でこのストーリーをどう解釈したらいいかわからない。パロディの定義付けから考えなければならないこの作品は、実は結構いい作品なのか……?と錯覚し始める始末だ。ただの気の迷い以外の何物でもないのだが、疲労と苦痛というのは、度々人をおかしくする。僕はこの記事を通して、皆さんにただ自身の感じた苦痛を叫んでいるに過ぎない。それでもこれで何かを感じてもらえたなら幸いである。
僕は、一体人生を何に使えばよかったのだろう。この作品に対して星の数ほど「時間の無駄」という感想を抱いたが、この閑話は僕の中の「パロディとは何か」という曖昧だった存在の定義を考えさせてくれた。やはり、人生で無駄になるものというのは何一つないのだろう。異世界スマホを完走した時と同じ感覚を覚えた。他山の石というものだろうか。少し違う気もするが、今の所それしか当てはまる言葉が見当たらない。何も無駄なことなど、なかったのだ。なかったんだ……。


誰か、僕を助けてくれ。

つづく