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架空の幼馴染と学ぶ! 〜哲学用語〜

おはようございます。僕です。

皆さんは「哲学用語」をご存知でしょうか?

恐らく、意識してない、知らないだけで普段から哲学の用語や言葉を使っていると思います。「なんとなく知っている」というものが多いと思うので、今日は用語の意味や逸話を知ってもらい、日常の中の哲学用語に敏感になってTwitter「知ってから意識するようになっちゃったw」とツイートしてもらいたいと思います。

おやおや、ここにも哲学用語をよくわかってない人がいるようですね……。

過去の関連記事→架空の幼馴染と学ぶ! 〜思考実験〜

☆登場人物紹介☆

五十嵐翔太郎/No.9
公立華島高校に通う一年生で、対能力者組織「トライアル」に所属する引きこもりがちのブロガー。「トライアル」の所属ナンバーは9。
能力は体にオーラを纏わせ、身体を強化する《イン・ザ・ヴェール・オブ・イグノランス》


拝島瞳/幼馴染
14年前から僕の脳内に住んでいる女子中学生。翔太郎より一つ年下の幼馴染。好奇心旺盛で、気になったことはとことん調べる。いつも翔太郎のことを気にかけており、遊びに誘っては引きこもりがちな翔太郎を外へ引っ張りだしている。
「トライアル」は瞳と過去に対峙したことがあるようで……?





プロローグ



最近の家に篭ってろっていうのは助かるけど、それでも外出が規制されるとそれはそれでキツいよな。意識せずに外に出ていたってことだもんな。



私もそう思うな〜。私は翔太郎よりも外に出たい自信あるよ。夏休み、毎年ほぼ毎日外出してたもん。



信じられねえな。でも世の中の動きを見てると「ガンガン外に出よう!」みたいなこと言ってわざと電車に無防備で乗っていくような運動してる人いるけど、間違ってるよなこれ。「絶対家から出ない」か「積極的に外に出る」の二元論的な考えじゃ……




はい出た!!!!!!!!!ピピーーーッッ!!!!!!!!





うっさ!怖っ!



もう、この笛吹かせるまでどんだけかかるの!もう二時間この家いるよ!なんのために翔太郎のしょうもない長文のセリフ聞いてたと思ってんの!?



何のためにって、お前がいつもみたいに急に来て会話始めたから喋ってたんだろ。何が目的で来たんだ?



「日常に潜む哲学用語の誤用を指摘して正しい認識をしてもらう」ってことをしに来たんだよ!



今のお前に純粋な恐怖を抱くなぁ。



はァ〜、ったく長いよ色々と!始めよう早く!講義を!



意識高い学生みたいで嫌



「二元論」ってなぁに?



さて、さっき翔太郎は「二元論」って言葉を使ったよね?



あ、ああ。これ哲学用語だったの?



そう!デカルトの「情念論」からきてるね。デカルトは本質を肉体と精神で二分割で考えたんだ。それが「心身二元論」で、それから解釈を広げたのが「二元論」なんだよ。



え?肉体と?精神を二分割?は?なに?怖っ。意味わからん。



それについては図を用意したよ!



今回も!?








左、アンダーテールで戦闘に入った瞬間じゃん。



「肉体」と「精神」は別々に存在していると考え、心から指令を受けて肉体が動き、それで得た情報を返すという図だね!



これ、脳みそはどういう風に解釈したの?心が存在するのって脳みそじゃん。



脳の松果体を肉体と精神の相互作用する場所として考えた



結局怖っ。



だから翔太郎の言いたかった言葉っていうのは、どっちかっていうと「二極化」って言った方が正しいかな?



なるほどね〜。これ国語の授業じゃん。



「我思う、故に我あり」ってなぁに?


他にも「知ってるけど意味はよくわかってないし正しく使えてるかわからないような哲学用語」ってない?



めちゃくちゃ限定的な要求



それだったら……「我思う、故に我あり」かな。



なるほど!それは最初どこで知ったの?



仮面ライダーゴーストの主題歌。



氣志團の「我ら、思う故に我ら存り」じゃん。



じゃあ次は「我思う、故に我あり」を説明してしていこうか!ちなみにどんな意味か翔太郎はわかる?



えーっと、「自分が自分を意識しているから、自分が存在している」……みたいな



まあ……うん……うーん……ね、うん……




その知ってる人がやる「どっちかっていうと合ってないけど正しく説明しようとすると長くなりそうだしそのせいでダルい人だと思われたくないな」っていう感情やめて



じゃあ順序を立てて説明していこっか!




さっきの二元論でも出てきたルネ・デカルト世界の真理を発見するために、まずは色んなものを疑っていったんだよ。




え?なんで?



疑ってかかって「疑問」が残るものは不確かなものだから、「疑っても疑いきれないもの」を基準として全てのものに疑問を投げかけたんだよ。その「疑いきれないもの」を元に真理を追究しようとしたんだ!
数学者でもあったデカルトらしい哲学の「第一定理」を探そうとしたんだね。



なるほどね、真理を見つけるための戦略の第一歩ってことだ。



日夜、デカルトは疑い続けた……疑って疑って疑って、ついに「悪霊的なもの」まで仮定し始めた。人が「これが正しい!」と思っていても「でも、悪霊がそう思わせてるだけかもしれませんよね?」と言い始めた。



気ィ狂い始めてない?



そしてついにデカルトは閃いた!
「そうか、世界の全てを疑ってかかることは出来るが、『疑っている自分』だけは確実に存在する!自分がものを疑っているということは事実なわけだし、それを疑っても結局『疑うことを疑う自分』がいる!



そうして残った言葉が「我思う、故に我あり」なんだね。「私が思っている以上、私が存在することは確実だ」ってことだったんだ。



これが論理の暴力……圧倒的納得……



コペルニクス的転回」ってなぁに?


尺的にもこれで最後にしようか。他は何か「名前だけ知ってる」っていう言葉、ない?



(尺……?)えーっとなんだろう、コペルニクス的転回」……とか。あれよくわかんないな。発想の転換みたいな感じで使ってる感じかも。



あー、はいはいなるほどね。












0点です



考えうる限り最悪の0点の画像用意してくんなよ




じゃあ最後は「コペルニクス的転回」を説明していこうね!





この「コペルニクス的転回」のコペルニクス天文学者で、「地動説」を普及させた人だよ。




え?地動説って言ったらガリレオのイメージだけど……



コペルニクスガリレオの地動説について書かれた本を読んで、それに衝撃を受けて研究を重ね、再び地動説を発表したんだよ。「地動説を『再発見』した」って言われてる人なんだよ



ふ〜〜〜〜〜〜〜ん



コペルニクス的転回」の話に戻ろっか。これはカントの「純粋理性批判」の中の考えからきてる言葉だね。



コペルニクスが直接どうこうしたってところからきた言葉じゃないんだ……



そう。ややこしいけど。




この考え方は、たとえば目の前にりんごがあったとして、それをどう認識するのか?という認識のプロセスについての考え方なんだ。



あーーーーーーー……はい。



従来の考え方だと、「りんごがあって、それをそのまま認識する」というものだったけど、カントは「物自体」を人間のア・プリオリ(経験に先立って成立している)認識システムでりんごを構成し、それを認識していると考えたんだ。カントはこれを「認識が対象(りんご)に従うのではなく、対象(りんご)が認識に従う」と表現したんだ。



この発想のことをコペルニクスの地動説になぞらえて、「コペルニクス的転回」っていうんだね!



何言ってっか全然わからん。「物自体」ってなに?ア・プリオリ



カントは「純粋理性批判」で「人間は感覚器で捉えたものを元に世界を認識しているので、本当の物自体は認識できない」って言ってるんだ。この場合は「本当のりんご」のことだね。
ア・プリオリっていうのは「人間には先天的に共通の経験の仕方と理解の仕方が刻まれている」ことを言うよ!



本当の……りんご……



これについては図を用意してるよ!



それを早く言いなさいな〜〜〜







こういうこと。



最初からこれ出してくれ。



多分翔太郎が言いたかったのは、これから転じて「従来の考え方が180度変わること」の意味じゃないかな。



それを聞きたかった……。



まとめ


どうかな?色々と勉強になったかな?今回デカルトとカントしか出てこなかったけど。



おかげで言葉の意味がよくわかったわ。経緯はあと2回くらい聞かないとわかんなそうだけど。



体に直接教え込んでやろうか?



よくわかりました。



じゃあ最後に、これだけは覚えておいてね!「存在は不確かなものであり、自己の認識が世界の実体ではない」ってことを!



最後に残すメッセージとして言葉が強すぎるだろ




……ん?最後?こんなこと、前にもあったような……



……きっと気のせいだよ



あれ……?瞳……お前って……
























瞳……









ふあ〜あ、やべっ!ちょっと寝るつもりが夕方になっちゃったな……







なんか夢見てたような気がするけど、忘れたな……なんだっけ
















おわり